コージェネレーションシステムとは?

家庭用燃料電池の普及がカギ 1種類の一次的エネルギーから電気と熱といった複数のエネルギーを同時に作って送り出し、冷暖房や給湯などに有効利用することで、エネルギーの利用効率を高めようというのが、近年注目されている「コージェネレーションシステム」の骨子です。

日本語で「一緒」を意味する英語の接頭語「co」と「発電」を意味する「generation」を繋げた造語で、電気とお湯の二つを供給することからこの名称がつけられました。

家庭用燃料電池コージェネレーションシステムは、「水素」と「酸素」を化学反応させて「電気」をつくる燃料電池を家庭に設置し、電気とお湯の両方が手に入るシステムです。熱を給湯や暖房にも利用するので、排熱ロスを減らして、CO2(二酸化炭素)の排出を抑えることができます。

家庭用燃料電池の発電効率は30%くらいですが、コージェネレーションによる排熱利用効率は50%なので、一次エネルギーの80%を利用することになり、2つ合わせた発電効率はかなりの高さといえます。火力発電などの従来のシステムでは、発電場所と利用場所(家庭)の距離が離れているため、発電時に発生した熱は海に捨てられていましたし、送電時にも5%前後が失われていました。燃料電池の場合、発電場所と利用場所が非常に近いので、冷めないうちにお湯を供給できるというメリットがあります。

家庭用には「燃料電池コージェネレーション」が適していますが、病院やデパートといった電気や熱を大量に消費する施設では「天然ガスコージェネレーション」が採用されています。また、大規模な施設では、停電などに備えて自家発電設備を備えていることも求められます。

エネルギー効率がよく、環境にも優しい燃料電池

乾電池と異なり使い捨てではない 天然ガスなどから取り出した水素と空気中の酸素を電気化学反応させて電気を作る燃料電池は、水素と酸素を送り続ければいつまでも発電ができるので、乾電池のように使い捨てにする必要がありません。

石油燃料などを利用した従来の発電システムは、化学エネルギー(ボイラーで燃やす)→熱エネルギー(熱でタービンを回転させる)→運動エネルギー(電気に替える)→電気エネルギーというプロセスを経る必要があったため、効率という点で課題がありました。

これに比べて燃料電池は、電気化学反応によって、燃料が保有する化学エネルギーを直接、電気エネルギーに変換するため、ロスが少なく、発電の効率が非常によいのがメリットです。
燃料電池は、使用する都市ガスのエネルギーの約40%が温水や蒸気なります。約80%が有効に利用できるという優れた省エネ装置です。電気と同時に熱も利用できるので、両方を総合したエネルギー効率も高くなります。

燃料電池には、燃料となる水素が必要です。この水素を得る方法には都市ガスの主成分であるCH4(メタン)から水素を分離してつくり出す方法、水を電気分解する方法などがあります。都市ガスを利用する方法は、従来とは全く異なった新しい使い方といえます。ガスは燃やさず、電気化学反応で電気エネルギーに変換するので、発電時にCO2の発生はなく、発電の後は水が残るだけです。

大気汚染の原因となる窒素化合物はほとんど出ません。都市ガスから水素を造る際にCO2は発生しますが、エネルギー効率が高いので、同じように電気や熱を使ったばくぁいに比べて発生量は少なくて済むので、地球温暖化防止に繋がるエネルギーとして期待できます。

一般家庭用から発電所レベルまで活躍の場が広がる燃料電池

電気自動車も登場 燃料電池はセルを積み重ねることによって、様々な出力に対応することができるのも大きな特徴です。大規模なものは数万キロワットを目指す大規模発電設備として期待されます。

中規模のものは地域コミュニティやオフィスビル、集合住宅、病院などで数百キロワット級のコージェネレーションに活用されています。小規模なものでは急騰や暖房などの家庭用に電気と熱を供給するのに適しています。

さらに小型棚物は、自動車やバス、船舶などの交通機関の動力用電源に用いることもできます。技術開発と普及に向けた標準化が進むなかで、電力、都市ガス、石油、自動車、電気、重工などの各分野の企業が、それぞれの目的にあった燃料電池の開発に取り組んでいます。

地球温暖間への対応が求められる航空会社

二酸化炭素排出をどう減らすか 従来、二酸化炭素の排出量の算出が難しいという理由で航空会社は、排出量削減の枠組みから除外されていました。しかし、地球温暖化問題に世界の企業が取り組みを進めるなか、航空会社もいよいよ本腰を入れざるを得なくなりました。

各国の航空会社が加盟しているIATA(国際航空運送協会)は燃費上昇にくわえて、2050年までに二酸化炭素の排出量の半減を目指すと発表しました(2009年)。

JAL(日本航空)は、通常の燃料と非食用で安定供給が可能な植物由来のバイオ燃料を混合使用して飛行する「バイオフライト」の実験に成功しています。JALはその他にも空調使用時間の短縮や、貨物コンテナや機内搭載品の軽量化を測るなどエコフライトに取り組んでいます。

さらに航空機の垂直尾翼をグリーンカラーに変更し環境対策をアピールした「JALエコジェット」の運航や、ハワイ、オーストラリア線でUPR運航方式の試行を行ったり、JALカードのJALマイレージバンク会員の寄付で、砂漠化防止活動のサポートを行ったりしています。

国内航空市場のシェアを二分しているライバルのANA(全日空)も二酸化炭素排出量の削減を航空会社として世界で初めて目標を掲げて取り組みを行うなどの燃料節減を行っています。また環境省による「エコ・ファースト企業」に業界で初めて認定されたり、国内排出量取引制度にも参加しています。

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